その他登録の社会保険労務士って、何人いるのだろうか?(推測)
社会保険労務士として登録するためには、所属することになる県会に、社会保険労務士登録申請書を提出します。
この申請書が県会を通じて社会保険労務士会連合会へ提出され、無事登録となります。
この「社会保険労務士登録申請書」、住所、氏名、生年月日の記入欄の後に、登録形態を書き込む欄が続きます。
・事務所の名称と所在地(開業社会保険労務士)
・社労士法人の事務所 (社会保険労務士法人の社員)
・勤務先の名称と所在地(勤務社会保険労務士)
私はもちろん、どの欄も空白でした。
立派な?「その他登録」社会保険労務士の誕生です。
空白のまま提出する人なんて少ないのだろうなあ、と思って申請したものです。
登録したからといって、何もできないのですから。
その他登録の社労士は何人くらいいるのか、可能な範囲で調べてみました
「その他登録」の社労士なんて、すごく珍しい存在だと思っていました。
社会保険労務士は上記のように登録を申請しますが、試験合格は一生ものです。
必要な時に登録すればいいのです。
>> 試験合格は一生もの。登録も退会も、いつでも何度でもOKですが・・・
開業したり、勤務社労士として勤める企業から要請されたり、社労士法人に社員として参加したり、それらのタイミングで登録することが普通は当たり前、とばかり思っていました。
ブログを立ち上げ、「その他登録」をすすめるからには現状把握も必要と思い立って
そんな私が、「その他登録でもできること」として、「社会保険労務士を名乗ってブログを開設」いたしました。
ブログを立ち上げてすぐに、その他登録をおすすめする記事を書いてます。
>> 社会保険労務士「その他」登録のすすめ
人にすすめるからには、現状把握も必要ですね。
「ほら、こんなに少ないのから、みなさんも「その他登録」を検討しましょう!」というくらいのつもりでした。
あれ?意外とたくさんいるのかも?
「その他登録」社労士の正確な人数は、公表されていません。
勤務社労士とともに、「勤務等」ということでひとくくりになっています。
・社会保険労務士会の個人会員数が、40,907人(平成29年09月現在)
・その内、「勤務等(勤務・その他)」が、15,082人
>> 社労士登録者数の推移。年間1000人増加の時代から500人増加の時代へ
この「勤務等」の内訳(勤務とその他、それぞれの人数)を、手元にある私の所属する県会の会員名簿を開いて、自分なりに想像してみました。
「開業登録」がその事務所を登録しなければならないように、「勤務登録」はその勤務先を登録することが必要です
しかし、この「勤務先」が掲載されていない方が想像以上に多いのです。
パッと見で、なんと半分くらい。
会員名簿は、自宅住所などを非公開にすることができますので、ひょっとしたら勤務先も非公開にすることが選べるのかもしれません。しかし、それでは勤務登録の意味がありません。
勤務社労士は、勤務先が年会費などを負担しているでしょうから、勤務先を登録する方が普通でしょう。
自分の勤める会社の業務であれば登録しなくてもできますので、自腹を切って会費を個人が払っているとは考えにくいです。
(登録社労士が勤務先の社労士業務を行うときは、勤務先を登録しなければいけないと決められています。その他登録社労士は、勤める会社の社労士業務も厳密にはできません。)
また勤務先が空欄なのに、ご自宅の住所と電話番号を載せている方も、少なからずいらっしゃいます。
これらの方は、ほぼ間違いなく「その他」登録であるとお見受けいたします。
県会によって多少の違いはあるでしょうが、少なくみても「勤務等(勤務・その他)」の何割か、おそらく数千人の「その他」登録の方がいらっしゃるようです。
他の県会も調べてはみましたが・・・
私の所属する県会が、他の県会に比べて特別「その他登録」が多い可能性もゼロではないので、他の県会も調べようとしてみました。
しかし残念ながら、開業社労士の名簿は公表されていても、勤務等の社労士名簿はなさそうです。
考えてみれば、当然ですね。
依頼や相談を受けるための、社労士リストなのですから。
結論として、その他登録社労士は意外とたくさん、数千人はいらっしゃるようです
どう考えても、「その他登録」をされている社労士の先生の数は、やはり多いようです。
通知や会報の送り先を自宅にしたいだけなら、勤務登録でも勤務先か自宅かを選べますので、わざわざその他登録を選ぶ意味がありません。
開業から勤務等、もしくは勤務等から開業への登録変更は手数料などがかかりますが、勤務登録とその他登録間の変更は「費用無料」と明記されています。
勤務先の登録をしていないだけ、ということもあり得ますが、それほど多くはないでしょう。
こんなに「その他登録」の方が多いのは、何らかの都合で勤務先を退社した勤務社労士や、休業中の方、引退された方などが、退会せずに登録を継続しているのでしょうか。
それはそれで、うれしいことです。
「その他登録」を選ばれている方が多いということは、意味のある制度だということですから。
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