基金解散に伴う清算(残余財産の分配)、一時金か通算企業年金か?

基金解散に伴う清算(残余財産の分配)、一時金か通算企業年金か?

公開日:   最終更新日:2018/08/28

近年、厚生年金基金はその多くが解散することになりました。

法改正により、準備金の基準が厳しくなったことが大きな理由です。
私の勤める会社が加入していた厚生年金基金も、残念ながら?、解散することになりました。

「残念ながら?」と「?」を付けたのは、加盟企業の一社員にすぎない私にとっては、それほど深刻な問題ではなかったからです。

知らないうちに会社が加入していて、掛け金も会社が払ってくれていましたから。
解散によって将来受け取る年金総額が減るのは悲しいですが、もともと自分の意思で加入したわけではありません。
そういう意味では、対岸の火事みたいなものでした。

しかしここにきて、私にも考えなければならない問題が出てきました。

一時金か通算企業年金か?、迷ってしまった自分が情けない

先日、厚生年金基金から「重要書類在中」とした郵便物が届きました。
中を見ると、「基金解散に伴う清算(残余財産の分配)について」というものでした。

要約すると、「解散するから約束していた年金は払えなくなったよ。でも少しはお金が余ったからどうする?」という内容です。
選択肢は二つです。

  • 一時金(現金)として受け取る
  • 企業年金連合会に移管し、通算企業年金として受け取る

完全なる二択です。
他の選択肢はありません。
とは言え、会社が払ってくれたお金なので、どちらにしてもお得な話です。
ちなみに基金が解散しなくても、会社を退職すると同じ二択になります。

二択以外の選択肢がある方もいます。

  • 会社が企業型確定拠出年金を受け皿にしてくれる、恵まれた方
  • 個人で個人型確定拠出年金に加入していて、資産を移換する方

もちろん私は、このどちらでもありません。
確定拠出年金が選べるのならば、すなおに資産形成を継続するのがおすすめです。
しかし残念ながら、私と同じく二択の方が多いでしょう。

さあ、どうしましょうか。

とりあえず、それぞれのメリットとデメリットを比較しましょう

実はもともと、厚生年金基金が解散を決めた時から心は決まっていました。
しかしここは念のため、一応プロ(社会保険労務士)として、メリットとデメリットを整理しましょう。

ちなみに、一時金を選ぶと受け取れるのは約35万円、通算企業年金として受け取るなら年額24000円強(65歳から80歳到達まで保証)です。
80歳到達まで保証というのは、それまでに死んだとしても残金相当額を死亡一時金として遺族が受け取れるので、取りっぱぐれはありません。
それなら 24000円×15年=36万円と、一時金より多い金額を受け取れることになります。
80歳より長生きすれば、長生きするほどお得です。

どう考えても、通算企業年金の方がお得ですよね。

「一時金として受け取る」ことのメリットとデメリット

とりあえず、もらえるうちにもらってしまおうという考え方です。

○今、もらえる
×冷静に考えれば、遺族も含めた家族での総受取額は下がる可能性が高い
×一時所得として確定申告が必要、税金がかかる(今回私は少額なのでかかりませんが)

こんなところでしょうか。
ちなみに老後のためにお金を貯め始めている私にとっては、「今、もらえる」ことはあまりメリットにはなりません。

「企業年金連合会に移管し、通算企業年金として受け取る」ことのメリットとデメリット

ちなみに私は昭和の時代の大学生でしたので、国民年金の未加入期間があります。
平成3年までは、20歳以上の学生は国民年金に任意加入となっており、もちろん私も加入していませんでした。
そのため満額の国民年金を受け取れない私は、定年退職後に国民年金に任意加入することで、年金額を増やそうと考えています。
そんな私にとって少額とは言え、年金額が増える通算企業年金は、福音とも言えそうです。

企業年金連合会に移管し通算企業年金として受け取ることのメリットとデメリットです。

○年金額が増える
○最低額の保証があり、遺族も含めれば、一時金よりたくさんもらえる可能性が高い
○社労士ブログを書いている私の、ブログネタが増える
×企業年金連合会もいずれ解散し新連合会へ移管される、そのとき年金原資が減る可能性がある

メリットばかりが目立ちますね。

それでも私は「一時金」を選らぶ

別に、今日の暮らしが大変だからではありません。
一時金の35万円は望外の収入ですが、老後資金に回す予定です。

将来の年金にまわすとして、年間24000円は月2000円になります。
月2000円とすると大した事ないような気がしますが、少しずつの積み重ねが大切であることは理解しています。
これが月5000円とか1万円なら話は違ってきますが、しょせん月額2000円です。

それよりは大切にしたいことがあります。

  • 年金収入は一か所からがいい(管理が楽)
  • 80歳に至らず死んでしまったとき、保険金等の請求先は少ない方がいい

老後、収入も減り、見込める収入で生活を設計するとき、できるだけシンプルにしておきたいと考えています。
残された遺族のためにも、出来るだけシンプルになるよう、整理しておきたいと考えています。

月に2000円。
この重さを今は理解できませんが、これよりは将来の生活設計のシンプルさを優先させます。

今回は特に、年金なら一律7.5%課税されるところ、一時金なら一時所得特別控除で税金がかからなかったり、企業年金連合会解散後の新連合会の年金制度が不透明なことも、この決断を後押ししました。
この選択が正しかったかどうかは、年金をもらい始める10数年後や保証期間の終わる30年後にしか分からないかもしれません。

また十数年後に、この決断の結末を書くことにしましょう。

後日追記:そろそろ、残余財産の分配金額が確定し始めたようです

この記事の続きはこちらです。
>> 基金解散に伴う残余財産の分配金額がそろそろ確定。概算より増える?

受け取る金額が確定したようなので、使い道を考えました

受け取る予定の私の一時金、使い道が決まりました!
>> 基金解散に伴う清算(追記)国民年金未納なら一時金で任意加入がお得

一時金の振り込みがありました

これで私の厚生年金基金の話も完結です。
>> 基金解散に伴う清算(完) 一時金支払いのお知らせが届き、受取完了


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