中退共は必ずもらえる退職金。自分の会社が入っているのか調べる方法

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中退共(ちゅうたいきょう)って知っていますか?

簡単に言えば、中小企業のための「国の」退職金制度です。
勤めている会社が傾いても、万一無くなったとしても、必ずもらえる退職金です。
中小企業に勤める方にとっては、強い味方なんです!

「聞いたことないから、私の勤務先は入ってないと思うよ」と言うのは、早合点かもしれません。
退職するとき、初めて知る方もいるんですよ。
会社が加入していても、社員に説明していないだけかもしれません。
1年に1度、従業員に配付するための「中退共加入状況のお知らせ」が会社に届くのですが、配るかどうかは会社次第です。

でも、必ずもらえる退職金があるのかどうか、知りたくないですか?

勤めている会社が加入しているなら、簡単に調べることができます。
「必ずもらえる退職金がある」というのは、心強いですからね!

自分が勤める会社が、中退共に加入しているか調べる方法

この必ずもらえる退職金である「中退共」の正式名称は、「中小企業退職金共済」といいます。

中退共制度は、中小企業退職金共済法という法律に基づき設けられたものです。
そしてその運営は、独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部というところが行っています。
この運営機関のホームページに行けば、加入事業所が検索できます。

>> 中小企業退職金共済事業本部 加入事業所検索

都道府県を選んで、会社名をカタカナで入力するだけです。

会社名が長くて入力が大変ならば、途中まででも大丈夫です。
前方一致(文字列の最初の部分が一致)の会社名(事業所名)が、ずらりと出てきます。

・・・ありましたか?

ちなみに加入していても、掲載を拒否した会社は表示されません。
でも、掲載を拒否するメリットは全くありませんから、ほぼ載っていると考えて大丈夫でしょう。

中退共に預けられた退職金が、「必ずもらえる」仕組み

老後の生活設計に、大切な大切な退職金。

年金が出るまでの生活費にと考える方、
ローンなどの一括返済を考えている方、

これが出ないとなったら、大変ですよね。

有名大企業でも倒産する時代です。
中小企業に勤めている方は、少なからず心配される方もいますよね。
あと数年先なら会社の存続も予想がつきますが、十年先、十数年先となると自信がなくなります。

会社がどんなに退職金を出したくても、会社自体がなくなってしまったら出せません。

それならば会社の外の、安全なところに退職金を預けておこうというのが、この中退共制度です。

従業員の退職金用に、会社が社外でお金を積み立てる制度です。
会社がお金を払ってはいますが、手を付けることはできません。
退職時には中退共から本人に、「直接」退職金が支払われます。

会社が従業員名義で、自動積立定期預金の口座を作ってくれているようなものです。
従業員名義だから、会社はお金は出すけど手は出せない。
退職時に満期になるようなイメージですね。

従業員ができること。勤めている会社が加入しているかを確認することくらいかな?

中退共制度に関する情報は、会社として加入するメリットとデメリット、という話がほとんどです。
従業員の立場から見ての情報は、あまりありません。
従業員側が望んで、加入できるわけではないですからね。

会社側から見れば、加入するメリットはたくさんあります。
でも、いくつかのデメリットも指摘されています。
でもそのデメリットは、あくまで「会社側」から見てのものです。

従業員にとっては、中退共はメリットしかありません。

勤めている会社が加入していたら、とりあえず喜びましょう!


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