個人事業主に営業性個人口座は不要。事業用の個人口座さえあればいい

公開日:   最終更新日:2018/07/12

「営業性個人口座」というのは、屋号付き銀行口座とも呼ばれるもので、個人事業主の事業口座です。
振込先に「屋号」が使えるなど、それなりにメリットはあります。

  • 振り込む側から見て、屋号あてのほうが信用度が高い
  • 銀行の審査を通ったということなので信用されやすい
  • 確定申告などの会計処理を外注するなら、ほぼ必須

「これから個人事業主としてバリバリ稼ぐぞ~!」という方には、必要なものかもしれません。
ネット上でも「営業性個人口座(=屋号付き銀行口座)」を勧める記事がたくさんあります。

しかし私のように、

  • 定年後にのんびり独立開業
  • ブログで収益、事業になればいいな

などと考えている、気楽な小規模個人事業主には全く不要である、と思っています。
それどころか、ジャマにすらなりかねません。

必要なのは「事業用」の個人口座、あくまで「個人口座」です

事業を始めたら、お金の流れを管理しやすいように「事業用」の口座を持つ必要があります。

しかしあくまで「個人口座」とすることで、管理がグンと楽になります。

個人口座ですから、生活費を引き出しても記帳の必要はありません。
クレジットカードで買い物をしても、買った時点で記帳するだけです。
未払金を記帳して、翌月の支払を追いかける必要もありません。

個人事業主の場合、事業費用と生活費が一緒になってしまいがちです。
確かに事業用の口座を別に持つことで、ある程度区別することはできます。
しかし、完全に分けることは難しいのです。

事業口座や現金の出入りがなくても、複式簿記で記帳できます

私が使っている「簡単仕訳帳」には、そもそも預金口座や現金の概念はありません。
>> 「簡単仕訳帳」が本当に簡単。気楽な個人事業主なら会計ソフトはこれ

この「簡単仕訳帳」を無理に使う必要はありません。
たった2つの考え方を取り入れるだけで、記帳がとっても簡単になります。

  1. 支払は事業主個人が立て替えてくれる「事業主借」
  2. 売上も事業主個人にそのまま全額渡す「事業主貸」

お金が必要になれば、すべて事業主が代わりに支払ってくれます。
また売上があれば、代わりに受け取ってくれます。

例えばこんな感じです(※金額は実際とは異なります)。

摘要 借方科目 金額 貸方科目 金額
サーバー契約更新 通信費 1080
交通費 旅費交通費 440
ドメイン契約更新 通信費 1620
サーバー契約更新 通信費 1080
広告収入 売上(報酬) 10000
サーバー契約更新 通信費 1080

何かが足りないように見えるでしょうか。
借方に対応する貸方、またその逆の記載がありませんね。

これは全て「事業主勘定」となりますので、省略してあるだけです。

実際は、このようになります。

摘要 借方科目 金額 貸方科目 金額
サーバー契約更新 通信費 1080 事業主借 1080
交通費 旅費交通費 440 事業主借 440
ドメイン契約更新 通信費 1620 事業主借 1620
サーバー契約更新 通信費 1080 事業主借 1080
広告収入 事業主貸 10000 売上(報酬) 10000
サーバー契約更新 通信費 1080 事業主借 1080

私の事業、実際のお金の動きは確かにありますが、一切の現金や預金を持ちません。
ですから、事業口座(営業性個人口座)なんていりません。

営業性個人口座のデメリット

他にもデメリットはいくつかあります。

銀行にもよりますが、

  • 口座を作るときに個人事業開業届が必要(私はもちろん持っていません)
  • 審査に一週間くらいかかることもある
  • ネットバンキングが有料(私の信金口座がこれです)

これらは、バリバリ稼ぎたいという個人事業主には逆にメリットとなります。
私が口座を開いた信用金庫では、個人事業主口座は法人口座と同じ扱いになるようです。
ネットバンキングが有料なのも、法人と同じサービスを受けられるからです。

私は・・・、そんなサービスいらないから、個人口座として無料で使いたいです。

だまっていれば分からないことなのですが、あくまで「個人口座」としておきたいのです。
ですから事業口座として仕訳はしません。

今は個人事業主口座でも個人口座と同じく、ネットバンキングが無料で使える銀行もたくさんあります。
えっ? そんな銀行に替えればいいのにって?

ダメです。
個人事業主は、「地元の信用金庫」なんです!
>> フライング気味に事業用口座を作りました。個人事業主なら信用金庫!

つまらないところには、こだわります。


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