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ノウハウも立派な知的財産!知財に関わらない業務なんて存在しない?

最終更新日:2024年4月30日 18時41分

公開日:2018-01-02 15:12:44

仕事上の工夫や知識、いわゆる「ノウハウ」と呼ばれているものも、立派な知的財産のひとつです。
個人レベルのちょっとしたものから、企業で秘匿する大がかりなものもありますし、はては伝統技術などの秘伝のものまで、さまざまなものがあります。
この「ノウハウ(know-how)」、直訳すれば、knowが「知っている」、howが「どうやって」、ですので「知っていることで、どのようにするか」=「知っている方法」となります。
この「知っている方法」、難しい言葉で訳すと「技術秘訣」になります。

この「ノウハウ」、特許のような登録制度こそありませんが、立派な知的財産権のひとつです。

「ノウハウ」はどんな職種や業種でも、誰でも必ず持っています

この「ノウハウ」、誰もが必ず持っています。 持ってないと言う方は、気づいていないだけです。

・朝は「ありがとうございました」の後、「いってらっしゃいませ」を付け加えると喜ばれる
・このベルトコンベアに物を乗せるときは、少し手前に置くとロスが少なくなる
・あの古いトラックは、サードギアにする時はレバーの左から力を入れるとうまく入る

どれも立派なノウハウです。

出願すれば特許を取れるような発明でも、それを秘密に使っていれば、それも「ノウハウ」と呼びます。
企業の活動に有用な技術や生産方法などのうち、出願により公開したくないものが、これにあたります。
出願しても特許にならないノウハウの例としては、経営手法や管理手法、マーケティングテクニックなどがあります。

そのうえ「ノウハウ」には特許のように、「高度なもの」という縛りもありません。
企業ぐるみの高度なものから、個人レベルのちょっとした工夫まで、全てが「ノウハウ」、つまり知的財産です。

ノウハウも立派な知的財産です。不正競争防止法で保護されますし、財産として売り買いすることもできます

不正競争防止法では、「ノウハウを含む営業秘密」も保護の対象となっています。 「故意または重過失」が条件にはなりますが、他人の「ノウハウを含む営業秘密」を使用したりする行為などは禁止されています。 個人レベルの「ちょっとしたノウハウ」がどこまで保護されるかは疑問ですが、全く放置されているわけではありません。

また産業上有用な「ノウハウ」は、知的財産として売り買いを行ったり、実施を許諾して実施料をもらったりすることができます。
この「ノウハウ」は、広く知られていないという、その秘密性が価値を高めますので取扱いには注意が必要です。
この財産性に関しても、だれでも思いつきそうな「ちょっとしたノウハウ」が高値で売れることは多分ありませんが・・・。
試しに社内で売ってみても、いいかもしれません。
「私の考えた簡単な工夫で売れる方法、缶コーヒー一本で教えてあげようか?」などでいかがでしょうか。

ノウハウという知的財産に関わらない業務は存在しないとするならば、誰もが知的財産管理技能検定3級の受験資格を有している!?

私は以前の記事で、知的財産管理技能検定3級の受験資格は、試験を受けようとした時点で満たしていると書きました。 >> 受験資格は大丈夫!3級を受けようと思った時点で全員満たしています

これは、知的財産管理技能検定3級の受験資格である「知的財産に関する業務に従事している者、または従事しようとしている者」という条件は、「試験を受けたい = 将来は知財に関する業務もしたい」ということで満たされるという内容でした。

しかし「ノウハウ=立派な知的財産」であり、しかも「ノウハウ=どんな業種でも仕事でも、誰もが必ず持っている」とするならば、どんな業務も「知的財産に関する業務」と呼べることになります。
そうなると、普通に仕事をしている人はもちろん、将来、仕事をする人も、みんな知財検定3級の受験資格を満たすことになります。

「このノウハウは、私の知的財産だ!」
「権利化はできないが、不正競争防止法で守られているんだ!」

という感じで「知的財産に関する業務」を行いましょう。

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